意外にも忙しかった一日・・・だったような気がする

上天気なのにコースを走らないでいると、何かサボっている感じがして落ち着かない。どうしてかな?行ってコースを見たらがっかりするだけなのに・・・外では明るいだけで暖かくない陽射しに、北からの風がひんやりと絡んでいる。行かないと決めたからには他にすることでも・・・と、まずは桶川のNAP’Sまで行ってみることにした。しかもryoと二ケツで!

白岡の工業団地から稲穂通りに入る。車線いっぱいに大型のトラックがゆっくりと動いている。目にする大型車輛が多いのは土曜日だからか?しばらく乗りつけていない一般道路、後ろに“重石”を載せたすり抜けに、結構大変な思いをしながら先を急ぐ。クラッチが“逃げ気味”な気がするのは『MAXUM4』とXR230の相性なのか、それともフリクションプレートが摩耗しているのか・・・はたまた“重石”のせいか?いずれにしても非力なエンジンはさらに力なく感じられた。用水路の両脇に生える菜の花が、ガードレースをはるか越えて車道にまでせり出している。匂い立つ青い香りがヘルメットの中にも入り込む。目の前には圏央道を支えるはずの橋桁が、青い空の下、規則正しく並んでいた。

学生の時分は算数が苦手だったのだろう、今時珍しい角刈りにした店員のおかげで、思わぬ時間を費やすことに。見ていて何とも歯がゆいが、どうにも計算が合わないようだ。すでに切り取られた注文伝票は“三枚目”、何度も何度も電卓をたたいて伝票を記入していく。30分以上かけてようやく“計算”が終わった。失われし時間は、車間を懸命に“すり抜けて”取り戻す。きっちり30分で幸手まで戻り、美容室にryoを落として“単座”で家に向かう。気がつけば、XR230は、それまでよりも“少しだけ”力強く加速していた。

タイヤ館までBongoを連れていき、延び延びになっていたオイル交換を済ませる。再び家に戻り三匹の散歩へ出る頃には、太陽が西の地平線すれすれまで落ち込んでいた。井戸から汲み上げられた水が塩ビのパイプから噴き出して、田んぼに水を張っている。陽が沈んだばかりの空はほんのりとした赤みを残していた。風の軌跡が、しわのように田んぼの片隅、風下の方に寄せられている。その田んぼに、夕空の淡い明るさと周りの建物が映されていた。元気な声を聞かせる蛙が一匹だけ、迫る夕闇を歓迎するかのように鳴いている。空に星が見える。明日も天気のようだ。