GW初日のMX408は・・・“予報どおり”なくなりました

上野駅の端から端まで、何本ものホームを跨いで常磐線のホームへ。先発「勝田行き」ではなく次発の「取手行き」に乗り込んだ。3人掛けの右端、ドア側に腰掛けて読みかけの文庫本を取り出す。少し眠気を覚えた午後4時過ぎ、寝過しても平気なようにと選んだ快速だ。取手なら・・・傷も浅い。

発車してからの記憶は日暮里まで、その記憶が蘇ったのは我孫子駅に到着する直前だった。停車してドアが開くと・・・ちょうど「弥生軒」の前、この界隈では“知る人ぞ知る”の立喰蕎麦屋だ。と、そのガラス越し、白いブラウスに黒のジャケットを合わせた女性が、うどんをすすっている瞬間に出くわす。まだ社会人になったばかりの雰囲気、髪を束ねてアップにしているところが活発な印象だ。すすりあげる音が聞こえてきそうな瞬間に眼と眼が合ってしまった。お互いにばつが悪いとは、このこと。見つめる視線を慌てて外したのは彼女、横を向いて汁をすすりはじめた。ただ、まだ熱いのか、息を吹きかけて懸命に冷ましているだけだ。結局ワタシの方はドアが閉まるまでしっかりと見てしまった・・・ごめんなさい。そのままの視線の先にあった窓ガラスに、水滴がついては流れていく。ここまで降れば諦めもつくというものだ。

日も暮れようかという頃になって、ようやく雨があがった。灰色が薄れた雲間からは、わずかな明かりに照らされた青味のある空が覗いていた。予報が“いい感じ”に外れることはなく、いくぶん悪い方向にずれてしまった感じだ。とりあえず明日は・・・EXC-RとXRでショートツーリングに予定変更、場所は起きてから。