忍者と『源流まつり』と大福売りの娘さんと

JR大宮駅の北側に架かる跨線橋を駆け上がる。祝日の午前8時過ぎ、しかもGWの中日となれば、行き交う車もそう多くはない。待ち合わせ場所の圏央道「青梅IC」まで最短経路を選んでみた結果だ。ひっそりと“休んでいる”市街地を抜けるのは、案外気持ちがいい。川越周辺で少し混み合ったぐらい、予定の20分前には青梅ICの出口に到着した。

どうやら先に着いたのはワタシのようだ。u-chanのニンジャ250Rは・・・見当たらない。10時を少し回った頃、携帯に「着いたコール」。出口に緑のマシンを駆るu-chanの雄姿、実際に乗っている姿は初見だけど、ごくごく「普通」にしか見えない。まあ、当たり前と言えば当たり前か・・・そのまま近くのコンビニまで二台で移動していく。

コンビニを出てしばらくは、予定どおりに秩父を目指すつもりだった。JR東青梅駅を過ぎ、通りの両側に昭和初期の雰囲気を醸し出す“復刻”商店が並び始めた頃、何かが切り替わった。この時すでに、時空を超える魔法をかけられていたのかもしれない。そう、良くできたレトロな映画館にでも。秩父方面へと右折することなく、そのまま国道411『青梅街道』を進むEXC-R。怪訝な表情でタンクバッグの地図を確認するu-chan・・・まだツーリングデビューして日も浅いのに大したものだ。あとは“すり抜け術”の習得だね!順調な滑り出しもつかの間、ワタシの変心を砕くかのように繋がり始めた車の列・・・「戻って秩父に切り返すか」・・・弱気になった背中を押してくれたのが意外にもu-chanの一言。「このまま行きましょう!」ということで、渋滞の最後尾に着いて多摩川を遡っていくことにした。

<これまた続きは後日>