河川敷が大好きだったのに・・・

太陽は予定よりも一日長く頑張るらしい。いわゆる“GW”の終わりとともに少し休憩すると言われていた晴天だったが・・・今日も陽射しはたっぷり、田んぼの水に跳ね返っては眩しく光っている。そして、その光には夏の訪れを予感させる暑さが残っていた。

大多数の人が職場に“復帰”する、いわゆる“普通”の木曜日、土手のサイクリングロードにも自転車の姿はない。明大のグライダーも出番はないみたい・・・となれば、三匹の散歩は当然河川敷だ。せっかく晴れ続きの連休だったのに、ツーリングに出ていたり『大凧まつり』があったりで、フリー走行はお預けが続いていたから。“お達者クラブ”のタロには申し訳ないけど、土手まで足を延ばすことにした。

土手の上、ランニングしている人が一人いるだけで、見渡す範囲に他に人影はない。リードを外してやると・・・勢いよく土手を駆け下りていくシロ、そのシロに突撃しまくるネロ、そして、二匹の“バトル”を見るでも見ないでもなく、ただただ前を向いて歩き続けるタロ・・・三匹三様のフリー走行だが、日陰のない河川敷に、さすがの若い衆もばてたようだ。いつもよりも早めにスローダウン、タロの息もあがってきたので、さっさと河川敷を後にする。秋田犬の血が混じっているタロは、最近めっぽう暑さに弱くなった。元々夏は苦手だったけど・・・やっぱり年なのかなー。keiやryoのためにも長生きしておくれ、タロ。

土手から戻る途中、愛情いっぱいの声で呼びかける。「タロ」「タロ」・・・「タロ」「タロ」・・・いっこうに見向きもしない。これは年のせいではく・・・昔から。我がままなのだ。「タロ!」、大声を出してようやく一瞥、その黒い瞳は子犬の頃のまま、可愛げのない態度も許せてしまう、つぶらな瞳だ。