“日本一”を電車で渡れるのも・・・7月16日まで

夜半の雨も上がって、心持ち昨日より明るい朝を迎える。予想に反してドライなMX408だったおかげで、RMは洗車も要らない状態だ。走行後の定常整備とグラスウールの交換、ゼッケン貼りを後回しにして、どうせ一人の日曜日、MCライダーの健闘を祈りつつBMXでふらふらと走り出す。

風が冷たかったのも始めのうちだけ、“鬼漕ぎ”のBMXではあっという間に体温が上がってくる。今日ぐらいの天気がちょうどいい。江戸川から利根川へ、太ももの張りと“折り合い”をつけながら、土手沿いを走り続ける。栗橋で旧道の4号線に。その栗橋と古河を結ぶ橋も、新しい橋梁に架け替えられてしばらく経つ。一段低い所に架かっているこれまでの橋梁は鉄製アーチの薄緑色も褪せてきて、車が通ることもなく、ひっそりとしている。すぐ横の新橋梁に比べると、ずいぶんと古臭い造りに見えてくる。そう言えば、昔見た「余部鉄橋」も新しい橋梁に架け替えられている最中だと、旅行会社の広告に書かれていたっけ・・・。

初めて大阪を越えて西に向かったツーリング。本州の最西端、山口県で“折り返し”て戻る途中、「せっかくだから」と見ておいた“歴史的建造物”が、この夏、98年の歴史に終止符を打つ。新橋梁にその役目を引き渡して、その後取り壊されるのだという。

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赤茶けた鉄製の足組みは、簡単な骨組みの、まるで大きな三脚のようだった。国道178号線から見上げる余部鉄橋は、50mに満たないものの、その簡素な造りゆえに気の遠くなるような高さに思えた。惜しまれつつも去っていくモノが多いのは、何か“節目”を迎えているような気がしてならない。新しい橋はコンクリート製らしいから・・・その姿だけではなく「余部鉄橋」という名も消えてしまう。仕方のないことかもしれないが・・・何だか寂しいね。