去年までは聞いたことなかったけど?

涼しく走れるのも30分だけ。8時近くにもなれば、時速60kmの“馬上”で受ける風も生暖かくなってくる。何か真夏のツーリングっぽくて、いい感じ!となると、選択肢は二つ・・・スピードを上げるか高度を稼ぐか。標高1000mぐらいまで登れば5~6℃は下がるし、渡る風も平地のよどんだそれとは“活き”が違う。硫黄の臭いを振り切るようにして白根山まで駆け上がれば、Tシャツから伸びた腕は鳥肌が立つほど・・・肌が覚えている夏山の感触に、「涼しくなったら渋まで下りて、猿と一緒に温泉だな」と思わず脳が反応してしまう。日が傾くまで渋峠志賀高原を往復していようか、白根山頂に続くアリのような登山者の行列を眺めながら、弓池のほとりで昼寝もイイねー。

・・・などと膨らんだ妄想を抱えながら、到着したのは“いつも”の駐車場。今日はまだ金曜日、そこには「エアコンの利いた職場で仕事」という“第三”の選択肢を選んでしまう、哀しいワタシとXR230の姿があった。まあ、この気温じゃ「志賀草津道路」にたどり着く前に茹だってしまうだろうから・・・意外と賢い選択かもしれない。案の定、建物に入った途端にすぅーと汗が引き、火照った体が冷めていく。一気に1000m越えの高地に連れてきてもらったみたいで、入口の扉はさしずめ「どこでもドア」だ。頭の方も冷めてきたようで・・・少しは仕事をする気分になってきた。エアコン恐るべし!である。

このところ“熱中症情報”とか“熱中症注意報”とか、聞き慣れない言葉を連呼するズームインの宇井ちゃん。我が埼玉はかなり危険なのか、三日続けて「さいたまは、屋外での運動が“原則”禁止です」だって。確かに暑いけど、こう断言されちゃうと・・・ちょっとビビる。ただ、窓から外を覗くと、宇井ちゃんが言っていることも何となくわかるような・・・。真っ直ぐに降り注ぐ陽光とアスファルトからの照り返しで、ビルの側壁がハレーションを起こしている。そこに居るだけでとろけそうだ。まあ“原則”って何?ってことだけど、当然モトクロスは禁止の方に入るんだろうな。なので、明日は“第四”の選択、「海辺で夏を満喫」する予定。屋外だけど、モトクロスより大丈夫そうだし、何より“正しい夏”って感じがいいでしょ?それに海を楽しめる時間って、案外短い気がするし。イバMOTO前に・・・リフレッシュ!だ。