足元から見上げると・・・圧倒的な存在を実感だ

平和島で“解放”されたのが3時過ぎ、戻ったからって大したことができる時間でもないし・・・少し早いけど“直帰”を決め込む。ビルを出てすぐ、公園の中を辿る小道には陽射しが溢れていた。海風のせいか、いくぶんしのぎやすいものの、スーツを着込んだ姿では駅まで持たず・・・すっかり火照ってしまった。暑さにやられたのか、何度も乗り換えるのが面倒になってきたので・・・都営線経由で帰ることに。

どちらも290円、どっちで乗り換えるかは乗ってから考えるとして、印旛日医大行きの急行に乗り込んだ。北総線の車両は、他の線と違って作りがいい。座席も座り心地が良くて、東武線とはえらい違いだ。浅草か押上か・・・帰宅ラッシュにはまだ時間もあるし、押上で寄り道をして帰ることに決めた。

地下鉄の押上駅、B3出口から外に出てみる。工事用フェンスに囲まれた出口は、京成の押上駅へと続く細い通路につながっていた。Yシャツの肩に上着を掛けたサラリーマンが、出口を登り切ったところで盛んに辺りを見回している。ワタシと同じ“もの”を探しているようだ。出口からちょっと離れて見上げてみると・・・西に傾いた太陽にシルエットが映し出されていた。人気と背丈が上昇中の東京スカイツリーだ。

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それにしても、あまりに近過ぎて・・・よく見えない。まだ時間があるし、ちょっと周辺を散策してみると・・・携帯をかざして“ツリー”を映す人・人・人。結構いるもんだなー、ワタシのようなお上りさんが。そんな人たちに混ざって、ワタシも携帯に“ツリー”を収めてみる。今の高さが398m、「あと200mも上に乗っかるんだねー、出来上がるのが楽しみだよ」・・・と、隣で粋なおばちゃんが携帯片手に話しかけてくる。「映してあげようか」の明るい一言に、何かうれしくなってしまったが・・・「サボってるがバレちゃうから!」と、笑って遠慮させてもらった。「じゃあ映してくれる?」と携帯を渡されたので、逆光のツリーとのツーショットを撮ってあげると・・・本当にうれしそうに画面を眺めては「ありがとうね」を繰り返していた。下町らしい“人情”に触れて、ほのぼのとした気持ちにさせられる。完成まではまだまだ時間がかかるようだから・・・また寄ってみようかな。ただ、今度は少し離れたところ・・・そうだなー、業平か曳舟辺りで見物させてもらうことにしよう!