いつもの練習ともレースとも違う・・・充実の一日(続き2)

抱えたタイヤをBongoに積み込んで、いよいよ走行開始。初っ端で速度もそれなりだと、思いっきりフロントが喰われてしまう。自分では“後乗り”で突っ込んでいるつもりでも、ブレーキングでふらつくからスロットルも開けられず、さらにフロントがめり込んで・・・の繰り返し。ルーストを巻き上げてのコーナーリングなんてとんでもない。全域で速度を乗せて走るには、やはり難しいコースだ。前回からの課題“上りの4連”も、最初の2連を飛び越せないまま、失速して残り2つをフロントがガツン、ガツン・・・もう少し初速が上がらないとどうにもならない。悶々として一本目の走行から引き上げてくる。

「吉友さんには言ってあるから・・・」。scrappyさんが「何でも聞いてみて」と言ってはくれたものの、初めて会う人だし・・・なかなか声がかけられない。上昇した体温を“ざり家”の扇風機で冷ましてから、次の走行時間までの間、再びスクールの見物に出かける。ミニコースでは“ブレーキング”練習の真っ最中。身体を後ろに引いて・・・同じようにやっているつもりだけどなー。ブツブツ言いながら、渇いた喉を潤しにBongoへと戻っていく。その途中、吉友さんに遭遇、軽く会釈すると柔らかな笑顔が帰ってきた。その笑顔に思いきって聞いてみた、「あのー、フロントがふらついて上手く走れないんですけど・・・」。

「ココは難しいコースだからねー、簡単にはいかないけど・・・たぶんフロント荷重になっているんじゃないですか?リヤ荷重を意識しながら身体を前後させて、ふらつかないところを見つけてみてください」。身振り手振りで教えてくれる吉友さん。「フロント荷重かぁ・・・抜いているつもりだけど、ダメなのかなぁ」。言われたことはわかるけど・・・さて、どうしたものか・・・トボトボと戻ってスポーツドリンクをカブ飲みしているところに、吉友さんが近づいてきた。「ライディングフォーム、少しレクチャーしましょうか?」だって!「ハイッ!よろしくお願いします!!」。

RMをスタンドに載せて、吉友さんがスタンディングフォームを実演・・・「これだとフロント荷重になります。そして、これがリヤ荷重」。「ん??違いがよくわからないんですけど・・・」。いつの間にか横にいた大御所okano師匠と、二人して首を傾げる始末。「じゃあ、ちょっとやってみてもらえますか?」。まずはワタシからRMに跨っていつものようにスタンディング・・・すると「あっ、フロント荷重ですね!」とあっさり。次はokano師匠・・・「う~ん。リヤ荷重かなー」って・・・。何が違うんだか・・・。ここで吉友さんの解説。「身体を後ろに引いているつもりでも、つま先に体重が乗っているときはフロント荷重、リヤ荷重はかかとに体重が乗る感じです。膝が前に突き出ているときは、間違いなくフロント荷重ですね」・・・おっ、なるほど!地面に降りて、言われるまま、リヤ荷重を意識した姿勢を取ってみると・・・確かにかかとに体重が乗っかっているのがわかる。今までとは違う感覚だ。「わかります?」「ハイッ!よくわかります!」。できているようでできていなかった“後乗り”、ちょっと感じが掴めたかもしれない・・・。

二回目の走行時間、吉友さんの教えを想い出しながらコースへ。「かかと」に体重が残るような走りだけを心掛けてみる・・・。と、あら不思議、突っ込みでRMがふらつかない。旋回中に“前のめり”になることも少なくなって、操っている本人が驚くぐらい“安定”した走り。満足をすっ飛ばして感激だ。気がつけば、腕上がりの気配もない。一回目はすぐに腕上がりしていたのに・・・。一皮剥けたかどうかはわからないけど、かなり楽しく周回できるようになったのは間違いない。この感覚、早いところMX408でも試してみたい。後は“上りの4連”の攻略だけど・・・はてさて、どうしたものか・・・。

<憧れのshow-g、その知られざる一面が明らかに・・・明日!?に続く>