夏の終わる予感・・・

陽が昇って明るくなってくると、部屋全体がたっぷりと湿気を含んだ空気に満たされていくようだ。風も吹かない朝は、横になっているだけでも汗ばんでくる。汗を吸ったTシャツはすでにベッドの下、裸のままうつぶせになった背中に、うっすらと汗が滲んでいる。台風4号が過ぎてから今ひとつ元気のなかった夏空も、昨日から眩しさを取り戻していた。その暑さが身体に残っているのか、何となく眠り足りないような月曜日だ。

送り盆の今日は、通りを走る車も少ない。いつもは長い列が連なる信号にも車の影はなく、青信号をすんなりと通り過ぎる。昨日はEXC-Rのエンジンに灼かれていた両脚も、今日は空冷エンジンのXR230に癒されている。立秋も過ぎて、少しずつ涼しさを感じられるようになってきた朝、Tシャツの正面にそんな気配がぶつかっては後ろに流れていく。暦の上ではもう秋、気がつけば空を走る太陽の軌跡も、少し低くなってきているようだった。

蒸し暑さを置き去りにして、太陽が西の雲間にいなくなった。陽が落ちる時間も、すっかり早くなってきたようだ。帰り道、西の空に落ちた夕陽が、天空に薄く広がった雲を淡い桃色に染めている。夕闇が迫るほのかな明かり中、腹を空に向けたアブラゼミが一匹、歩道を歩く足元に落ちていた・・・どんなに暑い夏にも終わりはやってくる。境町に抜ける県道には、提灯片手に連れ立って歩く姿に、線香の煙が後を追うように漂っていた。

・・・おっと、いけない!しんみりしている場合じゃないよ・・・夏の気配が残っているうちに、モトパーク森に行かなくっちゃ!TEAMナノハナお約束の、そう『Summer』を聴きながら・・・明るく元気に!