「ライトハンド奏法」なんて言う奴、今でもいるのかな?

クルマがなくてはどうにもならない。どこに行くにも世話になりっぱなしの、いわゆる田舎暮らし。毎日乗っていれば、走行距離も当然伸びる。我が家では、大型家電製品よりも短命なのが、日々の足として活躍する愛車たち。今、一番“寿命”に近いのが、keiの足「モビリオスパイク」だ・・・。

そんな気分に煽られているのか、毎日クルマのTVCMが目についてしかたがない。数あるTVCMの中でも、クルマにではなく独特なイントロで始まる挿入曲が耳について離れないCMがひとつ。日産「エルグランド」のCMだ。流れているのは“AIN’T TALKIN’ ‘BOUT LOVE”。ヴァン・ヘイレンのデビューアルバム『炎の導火線』に収められている、マイナー調の旋律が通好みの一曲だ。

「うまいところついてくるなー」・・・CM制作者に拍手を送りながらも、今のところ日産のお店に行くことはなさそう。代わりに、サイドボードの奥からCDを引っ張り出してきて、エディー・のリフとデビッドのボーカルを聴きまくることに。“RUNNIN’ WITH THE DEVIL”・・・オープニングから悪魔と走るだけあって疾走感溢れるアルバム、聴けば聴くほど高校時代の鼻たれな自分が思い出されてくる。

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彼らのデビューに、ジーン・シモンズが力を貸しているのは有名な話。スペシャル・サンクスの一番初めに名を連ねているのも、そうした彼の功績をたたえるためだろう。その逸話を聞いて手にしたLP盤、針を落として“ハイウェイサウンド”がフェードインしてきた瞬間を、今でもよく覚えている。さすがに今では鳥肌が立つことはないけど、“ERUPTION”や“YOU REALLY GOT ME”など、懐かしくも新鮮な気持ちで楽しめている。もちろん一番好きな曲は、昔も今も変わらず“AIN’T TALKIN’ ‘BOUT LOVE”・・・嘘じゃない。