「もう、終わりだね・・・さよなら、さよなら、さよなら」と、その前に・・・

「起きないのー!」・・・keiの大声が階段から聞こえてくる。サイドテーブルの上で、腕時計が6時10分を回ろうとしていた。珍しく“二度寝”、完全に寝不足の仕業だ。真昼の猛暑は我慢できるけど、寝苦しい熱帯夜は勘弁してほしい・・・。あわてて下に降りると、「ズームイン朝!」がいつもより少しだけ先に進んでいた。

珈琲も一杯だけにして、寝過した時間を取り戻す。TVではレポーターが、ミドリガメの不法投棄について熱っぽく語っている。レポーの話よりも、羽鳥さんの「西尾さんもミドリガメ、飼っているんですよね?」という一言に驚いた。西尾さんがミドリガメに餌をあげている光景なんて想像できない・・・レディー・ガガといい、何かと“意外”な西尾さん、「実はモトクロス大好き」なんて言ってくれると嬉しいんだけどね。

暖機もそこそこに、ギヤをローに入れて、XR230のクラッチレバーをゆっくりと離す。元気な夏のせいか、沿道の土手を覆う雑草もよく伸びる。ついこの前、短く刈り揃えられていたと思ったら、ふと気がつけば身の丈を超えるほどに生長していた。そんな生命力あふれる雑草にススキが交じって、銀色の穂先を風になびかせている。「残暑」と呼ぶにはあまりの暑さだけど、季節の移ろいがそこにはあった・・・。

年を追うごとに速くなっている、稲の刈り入れ。朝はまだ太陽に照らされていた農道の稲穂が、夕方にはすっかり刈り取られて・・・さっぱりした田んぼに、乾燥した藁の匂いが漂っていた。陽が暮れるのも少しずつ早くなって、思わず「もう、終わりだね」・・・と。ここ数年にはなかった“夏らしい夏”も、“補助金”とともに9月には終わりを迎えるはず・・・淋しいけど、季節はたしかに巡っていく。その前に・・・8月最後の週末、“福島遠征”が待っている。最高気温も30℃を超えるらしいし・・・遅れた短い夏休み、楽しみだ!