「いい一日だった いい人生だった」

水漏れを起こして、勢いが無くなってしまった高圧洗浄機・・・泥じゃなくて埃まみれのRMで良かった。うっすらと茶色くなっただけの車体を、普通の水道ホースに毛が生えた程度の水流で洗い流す。モーターだけが威勢のいい音を出して、近所迷惑もいいところだ。

本体の周りはすっかり水浸しだけど・・・ぶり返した夏にはちょうどいい。雑草の緑を濡らし、光をきらりと撥ね返していた。汗でTシャツがへばり付いた背中に、隣家の日陰を辿ってきた風がひんやりと吹き抜ける。“大地の動き”に・・・季節はしっかりと巡っていた。

RMをきれいに磨き上げて、KXとCRFのリヤ周りを外して・・・昼になる前、ひと通りの作業が完了。予定どおりだ。部屋をエアコンで冷やして、お楽しみの『相棒』(再放送)を見ながらの昼食・・・記憶に残っていた“話”だったけど、水谷豊扮する杉下右京の世界に、ついつい惹きこまれてしまった。

夕食後、今度は常盤貴子が出演するヒューマンドラマ『お母さんの最後の一日』に見入ってしまった。好きな女優さんなのに、テレビではなかなかお目にかかれないのがとっても残念な常盤さん・・・その常盤貴子のお母さん役、倍賞美津子が病魔に倒れるまでの短い時間を描いたドラマは、芸達者と良い脚本で、重くはないけど深みのある物語に仕上がっていた。

タイトルにもある最後の日、お母さんは日記に「いい一日だった いい人生だった」と刻んでいた。できることなら・・・ワタシも、こうして幕を引いてみたい。