シーズン到来!?モトクロスにもツーリングにも良い季節がやってきた

春日部駅で上りの準急を待つ。降り出した雨のせいか、かなり肌寒い朝だ。ベンチに座って灰色の空をぼーっと見ていると、向かいのホームに乳白色の車両がゆっくりと停車した。くすんだ橙色が引かれた車体は・・・特急「スペーシア」、浅草と鬼怒川温泉を結ぶ東武鉄道特別急行列車だ。よく見ると2人掛けのシートを向かい合わせにして、若い女性が4人、笑いながら何かを話している。窓の外はあいにくの雨・・・でも、4人にはあまり関係ないみたい。髪をターバンで巻き上げている娘が、大きな口を開けて“場”を盛り上げている最中だった。

4人の笑い声を乗せたまま、スペーシアが静かにホームを離れていく。それから待つこと20分余り、何本もの“浅草行き”を見送って、ようやくやってきた“中央林間行き”に乗り込む。今日はいつもの北千住からJR線ではなく、気分を変えて“清澄白河経由”で三田へと向かうことにしてみた。

清澄白河で都営の大江戸線に乗り換える。“大江戸”という割には・・・可愛過ぎるぐらいに車両が小さい。空いている席に座ってみると、向かいの人との距離が妙に近い。立っている人がまばらな車内だから許せるけど、混雑した時のことは・・・あまり想像したくない。粋な駅名をつなぐ大江戸線は、車両の窓にトンネルの壁が迫るほど、窮屈な空間を走り続けていく。ほどなく赤羽橋に到着、長いエスカレーターと短いエスカレーターを乗り継いで地上に出ると、雨は上がり、ビルの真上から薄日が射していた。

東京タワーを背にして、田町駅の方へと歩き出す。涼しく爽やかなビル風、都会にも秋は近づいていた。横断歩道をゆっくりと渡りながら、ふと朝の笑顔を思い出す。明日も雨模様なら・・・週末は久しぶりに温泉ツーリングも悪くないかな?湯上がりに山の冷気が気持ち良さそうだし・・・。