好天がもたらした、実り多き一日~その2

下りながら連続したリズムジャンプを3つこなすと、上り勾配の左コーナー。深く刻まれた轍に、なかなかマシンを合わせられない・・・。大きなシングルジャンプの後には水たまり、すぐに2連ジャンプ、そして右に曲がると・・・二つ目の水たまり。その先で軽く左に車体を傾けると、鬱蒼とした木立の中に延びる、緩やかな左コーナーが待っていた。湿った日陰に続く苔生した板張りの階段のように、いとも簡単にマシンの“安定”を奪い去る、今日一番の難所だ。

パドックの近くだけが、陽が当たっているせいか、マシンを前に押し出してくれる。乾き具合が、とってもいい感じだ。ただ、ほとんどの力を、滑り出すマシンとの格闘に使っていては、数周と持たない。3周してパドックに帰ってみるとmasaru-chanもお手上げの様子・・・椅子に腰掛けた、その肩が大きく揺れている。雲が陽射しを遮り、風がそよそよと流れて、汗に濡れた襟足が冷たく乾いていく。肌に触れる心地よさとは対照的に、気分は仰ぐ空のように曇りがち・・・下りきった先の逆バンクコーナーが、どうにもうまく走れない・・・。

<滑る路面攻略のヒントは、いつもの師匠から・・・次回に続く>