さしずめ“神在月”のコースは、変わらぬ雰囲気で走り応えも十分!~結

昼休みに散水が入って、埃舞うコースの表面をしっとりと濡らしていた。いつもと違っていたのは、ずいぶんとコースの奥まで丁寧に放水していたことだ。散水車から吐き出される水の線が、緩い放物線を描いて路面に落ちていく。その水流が地表の土を勢いよく飛び散らしていた。

散水直後に走らされることが多いミニモトも、今日はフルサイズマシンの後。おかげで、氷の上を探りながら走る感覚はなくなっている。 “聖域”と思われた奥のフープスにも、しっかりと放水が届いていたのには驚かされたけど・・・2周目からは不思議と進入速度が落ちない。どちらかと言えば、こちらの方が驚かされた。これも神の為せる業なのか・・・。

最後のクールもレースさながらの走行、気を抜けない15分が過ぎて・・・本日の練習が無事終了。ryoも「良い練習になった!」とにこやかに汗を拭っている。少しのんびりしてから撤収、といきたいところだけど・・・ryoはバイトだし、WESTWOODにも寄り道しなきゃならないし・・・すぐに着替えを済ませて、撤収の開始だ。

今日一番の“速さ”で撤収を完了させて、いざWESTWOODへ。手には “一枚で二度おいしい”「悪魔の券」、SIDIのブーツの次は、661のプロテクター狙いだ。急いでコースを出てきたせいで、お店の駐車場は、まだがらんとしている。中に入ると、カウンター越しに大きな人影が・・・久々に大きいお姉さんの登場、やっぱりレジ前が良く似合う!お客の少ないうちにのんびり話をしたかったけど・・・目当てのプロテクターを手に入れて、こちらもすぐさま撤収。わずかな“滞在”時間で・・・「じゃあまたね!」とお店を後にした。

助手席で寝入ってしまったryoを横目に、農道をひた走る。西の空の裾に広がる雲が太陽を隠して・・・・陽が落ちるのも、ずいぶん早くなったものだ。今走ってきた東の空に、もう少しで真ん丸になる月が、ぼやっと浮かんでいる。気がつけば、風邪のだるさは、走りの疲労感に包みこまれていた。