無事ニューウェアのデビューを飾れたようだ~完結編

レースも3周目。奥に向かうストレートを“流して”いるtakezo-san・・・すかさずインに潜り込んで、そのままフープスに突っ込む。不意を突かれたYZ250Fが、俄然元気を取り戻して、追撃を始める。背後に4ストの野太い排気音が迫ってきても、余裕があるのは・・・“身内”だからか。相変わらずリーンインでコーナーを回るRMが破綻しないのはsaitoさんのおかげ、そのRMからコーナー一つ隔てた先に走るのは・・・#248をつけたYZ250F。ようやく“ニセmanabu”の尻尾が見えてきた。

5周目、後ろにはまったく注意が向いていないようだ。第一コーナーからミニフープス、アウト側に立ち上がってコースサイドの縁に青い車体を預ける“ニセmanabu”。その右横、イン側を真っ直ぐに加速・・・「いける!」、瞬間、そう思った。坂の頂点で右に切れ込んでくるYZの鼻先に、RMのフロントタイヤを突き出す。一瞬、怯んだようにマシンを起こす“ニセmanabu”、その隙に軽い車体を捻るようにして右コーナーを回り、一気に坂の下へ・・・後は全力で逃げるだけだ。早目に開けて、ギリギリまで閉じないで・・・ミニモトには不利なフープスも何とか先に抜けると、ロングテーブルの跳び出しラインを抑え込み、最後のリズムセクションだ。

音はするけど、車影は見えない。テーブルトップの斜面を踏み切って、勢いを殺さないようにホームストレートを駆ける・・・そして、最終コーナー。インでもアウトでもない“中間”のラインを狙って立ち上がり、無事YZの前でチェッカー。「やったぜ!」と後ろを振り返れば・・・そこに居たのはtakezo-sanのYZ250Fだった。「えっ、何でtakezo-san?! ニセmanabuは?」事態がよく飲み込めなかったけど・・・ともあれ、互いに左手を突き出して5周の“ドラマ”に幕を引く。ブレーキターンに失敗した“助演男優”が、その後ろで哀しげにマシンを転がしていた。順位はともかく、“Twisted”での初レース、勝負に勝てて・・・何よりだ。この雄姿、iguchi師匠に見せたかった!