ここまで話が合うとは・・・歴女、侮りがたし

会社の最年少、歳は23だから・・・ryoとひとつしか違わない。その彼が絶賛していた「ヘッドスパ」を試してみることにした。

開店記念のくじで引き当てた“ヘッドスパ半額券”を手にして、春日部駅の西口へ・・・。提携している駐車場にBongoを停めると、ユリノキ通りの一本裏手を駅とは反対方向に歩いていく。Tシャツの上には、少し厚手のパーカーを着ているだけ。自分でも「失敗したかな」と思うほどの軽装だったけど、天気予報が脅かすほどには寒さを感じない。たっぷりの陽射しに包まれていると、「走りに行けばよかったかな?」と、ちょっと後悔した気持ちになってしまうぐらいだ。

通りに突き当たって角を左に曲がると、太陽が視線の先に入ってきた。右手を額の前にかざして、陽射しを遮る。見上げると「Brook ark」の看板にも眩しい光が宿っていた。真っ白で縦長、幟のような看板の下の方には“モスバーガー2F”と、しっかり書かれている。看板のとおり、モスバーガーの入口かららせん階段を伝って2階へ・・・二回目になるけど、この“入り方”は、まだ馴染めない。

まずはカットからと、窓際の席に案内されてビニールのクロスに袖を通す。手際良く短めに髪を整えていく店長と、クリスマスの話で盛り上がっていると・・・後ろに控えていた女性スタッフが、鏡の中で笑っている。いつしか話題が趣味の話になって、会話の真ん中に彼女が立っていた。ひとり旅で、神社や旧跡を巡るのが好きだと言う。まだ若いのに、ずいぶんと古めかしい趣味だと思ったら・・・今流行りの“歴女”らしい。専門は「幕末」だけど、遡ってワタシの好きな戦国時代にも明るいようだ。今では「古事記」も読み込んでいるというから・・・“筋金入り”の本物。弾んだ会話をそのまま抱えて立ち上がり、いよいよ“ヘッドスパ”。入口横のスパエリアへと導かれる。微かに漂うアロマの香りが、これから始まる時間を楽しみにさせてくれていた。

<夢心地のひとときは・・・また次回>