アンプラグドな一日~後編

KAZEとMORI、二つのエリアからなる“レイクタウン”は・・・とにかく広い。“主”となる通路が緩やかな曲線を描いて、KAZEからMORIへと続いている。交差する通路もすべて曲線、全体が柔らかく構成されていて、どこかゆったりとした気持ちにさせてくれる・・・。

“飛び石”連休の最終日、そして今年最後の日曜日は、クリスマスの余韻に浸るように華やいでいた。家族連れよりも恋人同士の数が上回っているように見えるのも、気のせいではないだろう。ぶつからないように歩くのが難しいくらい、多くの人が思い思いに買い物したり食事をしたり・・・大変な賑わいだ。ただ、この賑わった感じは嫌いじゃない。混沌とした雰囲気から生まれる活力みたいなものが感じられて、不思議と元気になってくる。気持ちが“しぼんでいる”ときは押しつぶされそうになるけど、今日はいい刺激になっている。

目当てのアウターは見つからず、肩のサポーターも在庫は無し。ひとつも目的を果たせなかったけど・・・気分は上々、にこやかに“引き上げ”だ。ひっきりなしにやってくる人の波に逆らいながら、暗くなる前に建物の外へ出ていく。明るいと言っても、大きく傾いた陽射しからは、いつしか温もりが消えていた。すぐ前を歩く二人連れが、大きな紙袋を右の肩に抱えている。年末の繁華街(街ではないが)に見る正しい光景?!だ。かく言うTEAMナノハナも、微力ながら景気の底上げに尽力していたりする。そんなささやかな自負にちょっぴり胸を張って、来た時とは反対側のホームへとエスカレーターを上がっていく。西の空には、うっすらと富士山の山影が見えていた。