タイヤの神様~3/3

ヘルメットを脱いで、しばらくコースを眺めていた。痛みはゆっくりと落ち着いてきたけど、走り出すには無理がある。仕方なくパドックへと引き上げる視界の隅で、ryoのKXが気持ちよくフィニッシュテーブルを跳び上がっていた。そして、パドックに戻ってきて事情をわかったtasakiパパの一言が「悪口言ってるから・・・」だ。確かに、パドックで「このタイヤじゃあダメだ」と連呼していたのが気に障ったのかもしれないけど・・・それにしては、ずいぶん思い切ったことをしてくれる。タイヤの神様は、かなり手厳しいようだ。この仕打ち、たぶん女神じゃない・・・もしも女神だとしたら、ちょっと怖いでしょ?

フルサイズの2クラスが走っている間に身体を休めながら、試しにその後のクールを走ってみたものの・・・マシンの動きに右肩が刺激されて、スタンディングすら出来ない状態。シッティングで走るのは、路面の凸凹と同じ軌跡をたどらないといけないから、それはそれで意外と難しい。不用意に右手でスロットルを捻ってしまえば、中途半端に跳び上がってしまう。座ったままでは着地の衝撃を膝で吸収できず・・・上半身にそのまま伝わって、不愉快極まりない。それでも次のクール、最後の10分は少し慣れたのか、うまいことマシンを路面から離さないように走れた気がして・・・大転倒した割には、納得して一日を終えられた。

右肩の痛みは小康状態、これから痛みがひどくなってくるのだろうか・・・。使う気はないけど『MX408走行メンバー事故通知書』をsaitoさんからもらって、RMと“無傷”のKXを、Bongoに積み込む。痛くて力が入らないから、後ろからマシンを押し上げるryo頼みなのが情けない。今日は“湯ったり館”経由でWESTWOODの予定だけど、途中コンビニで“大切な買い物”をしてからになるのかな?とりあえず、入荷した「MAXIMA フォーミュラK2」だけのつもりが、フロントタイヤを買って帰ることになりそうだ。できれば、今度のタイヤには、優しい女神が宿っているといいな!