まだ早かったけど・・・意外と走れた日曜日~“午前中”編2/2

フープスを越えてS字コーナーを抜け、下った先にある直角のコーナー。陽射しを浴びて黒光りするバンク、そこから滑り落ちた細かな砂が、平らになったところに溜まっている。バンクに寄せ切れず、砂の上にフロントから突っ込んだ瞬間だ。一気に車体が滑り、右肩が路面に向かって傾げた。一瞬、身体が強ばる・・・「トラウマ」か?!身体が痛みを覚えているくらいだから、先週の転倒はひどかったのだろう。

攻め込んでいるわけじゃないから、すぐに車体の動きは収まった。もうひとつ先の右コーナーを丁寧に回って、machi-sanが旗振りしている目の前、ビッグテーブルトップを跳ばずにやり過ごす。何とか持ちこたえたことに安心すると、今度は一気に身体が固くなる。転びたくはないけど・・・できれば左で。もう一度右肩をぶつけたら大騒ぎになる。こうなると周回速度はガタ落ち。「今日は元気ないねー」とざりパパさんに明るく言われても・・・耐えるしかない。

そんなワタシ以上に元気がなかったのが・・・精神的にやられていたiguchi師匠。先週のレースが、どうにも納得できない様子。パドックに戻ってきてはフロントサスをいじって、コースに行ってはスターティングエリアから走りを眺めて・・・この前一緒だった時のガツガツした感じが全くない。まあ、こちらも肉体的にかなりやられているので・・・ちょうどいいか。代わりに、このところ上り調子のokano師匠が、後ろから突っついてくる。

今年に入って乗り込んでいるせいか・・・インを突いてくる走りに、迫力が戻ってきている。先行するRMがインにアウトにと走り分けても、頑なにインのラインで弧を描くCRF150RⅡ。ただ、前を抑えられたのも数周の間だけ、一度交わされると今の身体じゃあ・・・後は離されるだけだ。小さくなっていく師匠の背中、その向こうでsaitoさんがチェッカーを振っている。とりあえず“午前中”が無事終わった。

<何だかイケそうな気がしてきた・・・次回は午後の走りを>