誕生日までもう少しだったのに・・・ありがとうね!タロ

いつもそう。「してあげられることが、もっとあったんじゃないか」って・・・。春日部のmitoちゃんからもらってきた、メスの子犬。命名タロ。小学生だったryoが付けた名前がいけなかったのか・・・秋田犬混じりの雑種は、性格が“男勝り”。自己主張が強くて、何でもかじる、やんちゃな娘だった。

秋田犬の血統なのか、“忠犬ハチ公”のように賢く育ったタロ。ただ、我が強いのが過ぎて・・・言うことは聞いても、服従することはなかった。しかも、最後まで“凶暴”なまま。気に食わないと、すぐに歯を剥く始末。「死ぬ時も、“ううっーっ”してるんだろうね」と三人で笑っていたら、本当にそのとおりになった・・・。

我が家ではryoに次いで、もしかしたらryoよりも大事にされてきたタロ。もうすぐ15歳の誕生日を祝うはずだったのに・・・その日はついに来なかった。今年に入ってから、めっきり老けこんで・・・痩せて・・・明るい茶色をした自慢の毛並みも、すっかり抜けてしまって・・・丸くなった腰が、ここ数日はさらに小さくなって見えていた。

昨夜は久しぶりに部屋で過ごしたタロ。朝、散歩に出ても歩けなくなって・・・老いてから“食い意地”だけは張っていたのに・・・その食欲もなくなって・・・。獣医さんも「手の施しようがありません」・・・。人工呼吸器が外され、“心肺停止”で動物病院から家に帰ってくるタロ。その途中に・・・「息、吹き返したみたい」と、ryoが電話をしてきた。

6時を待って急いで事務所を出ていく。帰ってみると、確かにタロは息をしていた。横になって、シーツをかじって・・・口元に手を持っていくと、微かに歯を剥いて・・・。まるでワタシの帰りを待っていてくれたみたいだ。三人で見守っていると、安心したのか少しずつ息が弱くなっていく・・・。そして、ryoがバイトに出る直前、眠るように静かに星になっていった。長患いで苦しむこともなく、タロらしい最期だった・・・。

タロ、さよなら・・・14年と11カ月、楽しい日々をありがとうね!

<14年と11カ月・・・想い出の数々はいずれまた>