まだ早かったけど・・・意外と走れた日曜日~“午後になって”編~1/2

<2/1の続き>

空が雪雲に覆われて、灰色にかすんできた。風は相変わらず北から吹いていて、コースの土を巻き上げている。陽射しが陰ってしまうと、まるで「荒野に舞う砂塵」、枯れ色した真冬の光景だ。色の無くなった視界に、散水車の放水が白く柔らかな放物線を描いていた。いつもの騒がしい彼も、こんな日は、その“暑苦しさ”が喜ばれるかもしれない。

散水のすぐ後、寒い午後。BAY FMが1時の時報を伝えても、誰もコースに入ろうとしない・・・それどころか、エンジン音すら聞こえない。saitoさんも「1時になりました。走行を開始してください」のアナウンスを忘れるほど、吹く風が冷え切っていた。太陽が見えていれば、気温も気分も違うのに・・・先週の「トラウマ」もあって、なかなかRMのエンジンに火を入れる気にならなかった。

「じゃあ、行くか」、okano師匠に背中を押されて“午後”が始まった。1時間休んだおかげで、ぶり返していた痛みも薄らいでいる。コースの湿り気も絶妙、これで陽射しがあれば十分なんだけど・・・太陽は雲に隠れたまま、ぼんやりとした明るさだけを届けていた。ただ、午前中の走りで、一週間動かしていなかった肩の筋肉は、ずいぶん解れてきたようだ。奥のフープスもスタンディングで合わせられるようになってきて・・・楽しげな予感に包まれる。

<okano師匠との楽しいバトルは・・・“2/2”で>