武者修行と言うには・・・あまりに情けなく~第二話

ちょうど向かい側、コースに近い場所に、知った顔と青いマシン。#82はバーニーさんだ。YZ250Fを降ろして、エアエレメントの取り替え中かな?寒さとさえない空模様で、すぐにはRMを降ろす気にもなれず・・・助手席でぐったりとしていたネロちゃんを連れて、バーニーさんのところにお邪魔させてもらう。YZ85LWはトランポの中・・・今日は出番がなさそうだ。残念だけど仕方がない。

手にエレメントの入ったビニール袋を持ったまま、話題はお互いの公道車SERROWとXR230・・・それと、トライアルタイヤについて。バーニーさんは、いつも楽しそうに話をする。見ればジャンバーも着ないで、長袖の白いタートルネックにネルシャツ一枚の出で立ち。そんなバーニーさんから、ちょっぴり元気をもらってBongoに戻ると、隣のハイエースからは、マシンと荷物がすっかり吐き出されていた・・・こちらの二人もかなり元気だ。

ようやくRMを降ろして、身支度を始める。今日も右肩にはサポーター。気休めかもしれないけど、丸腰で走ることを考えたら、やはり安心感が違う。左わき腹のベルクロをkazuに止めてもらい、マジックテープで右腕を固定・・・そろそろ走ろうかという頃になって、iguchi師匠がやってきた。すでにkazuはコースの上、masaru-chanだけ紹介していたら・・・せっかく1速にシフトされていた“気持ち”が再びニュートラルに戻ってしまった。代わりにmasaru-chanがCRF250Fのけたたましさとともに、コースへと消えていった。

kazu、masaru-chanと、コースインした順番にパドックに帰ってくる。「食いつく、食いつく」とkazu。一方のmasaru-chanは「ダメダメ!滑る、滑る」。二人して、まるっきり反対のことを口にしていて・・・走り方が違うせいもあるだろうけど、いったい「どっちがホント」なんだ??これはもう、自分で確かめるしかない。寒さでぐずる2ストエンジンを、空吹かしで半ば強引に言うことを聞かせて、コースの入り口までRMを連れていく。何台か見送ってから、大きめに右手を捻ってコースへ。一つ目の右コーナーで、リヤタイヤが大きく左に流れて・・・どちらかと言えば・・・masaru-chanが正しいのかもしれないな。

<コースの味はいかに?次回に続く>