埃立つ乾いた路面と馴染みの微笑に・・・気分は上々!~3

すっかり満足したokano師匠は、そのままあがり。昼寝で休養十分のiguchi師匠とワタシが、残り20分を待って最後を締めることに。「そろそろヒート練習?」、saitoさんの一声に、CRF、RMとエンジンに火が入る。スターティングエリアで暖機、コースインの時機を計るCRFとRM。数台のフルサイズマシンを見送り、後続車が途切れたのを見て取ると、最終コーナーへ・・・ヒート練習らしく、CRFとRMの二台は、揃ってコーナーを立ち上がっていった。

午前中と同じように、さっさと前に出て引き離しにかかる。このところ、その気になったバトル練習は、いつも“先行逃げきり”・・・まあ、逃げきれるかどうかは別の話だけど。簡単に前へ出られるのは、スタート後の第一コーナーを過ぎて、ミニフープスからの上り勾配・・・その上り端の得手不得手がはっきりしているからだ。失速するCRFを左に捉えて、坂をイン側からまっすぐに加速。それだけでいい。二つ目の上りを越える頃には、CRFが遅れているはずだから。

そこから奥のフープスまでは、RMに分がある。問題はその先だ。フープスの出口からリズムジャンプを二列こなさなくちゃいけないインフィールドまでは、途中にあのステップアップがあるせいで、CRFの排気音が耳障りになる。それでも何とか前を走れているのは、上り勾配でバトルの行方を見守る二人の視線があったからだ。saitoさんにokano師匠。この二人に見られていたんじゃ、いいとこ見せるしかない・・・ただ、その気持ちが強過ぎて、身体がついてこなくなったことに気づくのが遅かった・・・。

<まさかの転倒は何を教えてくれるのか?次回に続く>