ジョルディ、起つ

空がそのまま田んぼに落ちている。遠くに見える煙突から、ぼやっとした煙が真っ直ぐに立ち上り、煙突と同じくらいの高さまで上がったと思えば、すっと消えていく。田んぼの水は、まったく動かない。今ではMX408に通う時にしか使わなくなった“車線のない”アスファルト利根川沿いを走る農道は田植えの季節を迎えていた。

やってきたのは、もちろんMX408。受付のsaitoさんにK-POPをなじられたけど、BongoにもKISSじゃない曲が流れることだってある。「あんまり滑るっていうから・・・ムキになって掘り返した」路面は、本人曰く「極上」とか?!半分は聞き流して、半分だけは期待して。パドックを見渡せば、控えめな台数のトランポの中にジョルディの姿が・・・。

雲の帯が白く微かになって、空に青が広がる。ジョルディのデビューは、予報どおりの晴天に恵まれそうだ。手前にはN父子のハイエース、今日は親父さんだけ。二台のハイエースの間、ジョルディ側に寄せてBongoを停める。真新しいTOHRの“LIMITED EDITION”は、下地がまったく白いまま。SIDIのブーツも真っ白だ。

ほどなくokono師匠も現れて、向かいにはのじべーさん。N父も居るしで・・・“クラス分け無し”でも賑やかにジョルディのデビューを祝福できそうだ。息子ko-heiくんのKX85Ⅱに、頭のてっぺんから足の先まで“まっさらな”ジョルディが跨る。そして・・・午前9時。いよいよジョルディの記念すべき一日が始まった。

<今日はこの辺りで・・・次回に続く>