レース前の小休止

いつもの練習よりも、ちょっぴり“苦い”60分が終わった。気負い過ぎたか、それとも気合負けしていたのか・・・N父には置いていかれるわ、okano師匠には追いつけないわ、mori-yanには刺されるわ・・・どれをとっても、走りに勢いが感じられない1時間だった。そんな午前中を振り返りつつも、okano&iguchi両師匠と四人で、愉快なランチタイム。ただひとつ、前触れも無く吹きつける土埃だけが不愉快だ。雨が落ちてこないだけマシだけど・・・この風はいただけない。まあ、これで雨でも混じっていたら「ここには来ていないけどな」。okano師匠の言うとおりだ。

昼休みで無人となったコースに、散水車のエンジン音がうなりを上げる。噴水口から吐き出される放物線が白くゆっくりと地面に落ちていく。時折つむじかぜが、その緩やかな弧線を揺らしていた。この時期らしい暑さがあれば、気分の乗りも違ったろうに・・・デッキチェアーにそっくり返って仰ぐ空、高層の薄雲の下を、ちぎれた黒い雨雲が急いで流れていった。すっかり冷え切った身体に、1時から始まるレースのアナウンスが響く。フルサイズのオープンクラスに出るライダーが、プロテクターを着けて準備中・・・その次の2レース目が出番だ。

<生まれて初めて財布を紛失・・・傷心なので今日はここまで>