終わり好ければ・・・1/2

1クラス空けて、4レース目。ryoとokano師匠が走るサンデークラスだ。スネークの入口で黄旗を後ろ手に持って、スタートを待つ。5秒前を出すと同時にコースサイドに離れるsaitoさん・・・間髪入れずにバーが倒される。ホールショットは・・・緑のマシン、ryoだ!こっちは会心の出来、上りきった先の竹林ですばやく切り返し、集団の先頭でワタシの目の前を走り抜けていく。「無理するなよ」と「頑張れよ」が複雑に絡み合った視線で、チャコールグレーとペパーミントグリーンで塗り分けられたウェアの背中をそっと押してやる。

いまだ学生と言ってもさすがに成人、馬鹿ではなかった。フープスを越えて跳び上がってきたのは・・・okano師匠だ。さすがに左肩の関節を“完全に”外してしまう訳にはいかない。その後もジャンプが続くセクションを過ぎては、徐々に順位を下げていく。先頭に出たokano師匠が気持ち良さそうに上り勾配を駆け抜けて、後続を引き離しにかかる。レースでの走りは、また迫力があっていい!師匠独走の後ろ、団子になった中盤でryoが気を吐いていた。変に力が入らないのが良いのか、目の前を立ち上がっていく後ろ姿は、しなやかで端正に見えた。

レースは、順当にokano師匠が優勝。終盤にジャンプを跳び始めたryoがクラス2位・・・何のためにサンデークラスに出たのかわからないけど、まあ何事も無く終わって良かった。“2位”というのが余計な気もするけど・・・。続くフルサイズのサンデークラスは、台数が15台を越えたのでA組、B組と2クラスに分かれてのレースだ。MX408の常連が身体をぶつけながら楽しくバトルしているのを目の当たりにしていると・・・「okano師匠とやり合いたかった」と思ってしまう。「次はオープンだな」、そんな師匠の言葉に、早くも第2戦が待ち遠しくなる。

<オケラで、心の傷もなかなか癒えず・・・最終話は次回に>