終わり好ければ・・・2/2

全レースが無事に終了、残すはsaitoさんの名調子が楽しい表彰式だ。ただ、最下位じゃあ・・・気持ちも沈みがち。レース結果が貼り出された掲示板を風よけにして静かにたたずみ、表彰台に上がったライダーに弱弱しく拍手を送る。これはこれで・・・ちょっと寂しい。吹きすさぶ風が、ささくれだった心に追い打ちをかけて・・・「次回こそは!」と思っても悔しさが増すだけだ。N50クラスの表彰が終わって、最後は“ウェアプレゼント”の抽選会・・・と言っても、saitoさんが抽選箱から、どこかの“給与明細”のような細長い紙切れを1枚、引き当てるだけ・・・。

箱の中から取り出した紙を見るなり、「微妙な人に当たっちゃったなぁ」と一言。どうやらMX408ファミリーのようだ。ちょっぴり期待しつつ耳を傾けると・・・「ゼッケン ニヒャク ナナジュウ」、ん?もしや?「・・・ヨン! パパ~」、やったぁ!当たった!! 両腕を天に突き出し、表彰台でも見せないような笑顔でsaitoさんのところに急ぐ。ラミネート加工された「2011モデルモトクロスウェアプレゼント券」を手にしても、信じられない・・・けど、うれしい!それまで沈んでいたのが嘘のように、吹く風も気にならなくなっていた。

旗振りのバイト代“500円”を「湯ったり館」に預けて、身体中の土埃を落としてからWESTWOODへ。すでにsaitoさんも戻っていて、kabo-chanに大きいお姉さん、いつもの店内にはharada師匠やkusabaさんの姿も・・・「プレゼント券を何に換えるか」、みんな好き勝手に悩んでくれている。結局、専務とharada師匠が強力に推すoneの“PUNKED”を選んでみた。30インチのパンツとSサイズのジャージを揃えてくれた大きいお姉さんが、いつものように丁寧に袋に詰めてくれる。見かけによらず?!仕草の可愛いところが・・・看板娘らしくて大好きだ。

「また来週!」、声をかけて店の外へ出ると、風が凪いで、雲は低く垂れこめていた。砂町の交差点を南に下がっていくと・・・途中からフロントガラスに雨粒がポツリポツリ。取手方面に抜けていく県道を右折する頃には、ワイパーが追い付かないほどの土砂降りになっていた。終わり好ければすべて良し・・・こらえていた空が思いっきり雨を落とす中、ryoは2位の賞品、ワタシは新品のモトクロスウェアを手に、浮かれた笑いのあふれる帰り道になった。