来てよかった!で、今度の週末は・・・?

午後1時40分。グリーンフラッグを待ちかねて、最終コーナーを蹴散らしミニモト軍団が駆けていく。1週間前の豪雨、そして、数日前にも雨が降ったはずなのに・・・コースは一気に土埃の中。いかにもMX408らしい光景だ。MCの速そうな二人に照準を合わせて、喰らいつくように追走するryo。レースと見紛うばかりの展開は、MCウィークならでは迫力だ。その中にワタシはもちろん、okano師匠が居ないのは淋しい限り・・・。砂塵を捲きあげて加速するKX。これでまた・・・腕を上げられてしまいそうだ。きっと師匠も豪快に攻めていたんだろう・・・フィニッシュラインから最終コーナーを眺めては、ひとつ息を吐く。

「そりゃ、負けたくないからね」・・・走り終わってから、ワタシにそう呟いたuchinoさん。“弟子”にしてやられるのは、やっぱり面白くないんだろう、鮮やかなKTM85SXが唸りを上げてKXに迫る・・・走っている姿は、絶対に“赤”がお似合いのざりまま、いつも楽しそうに走るmachi-san・・・“手ぶら”で見ているのは案外苦しいものだ。ここでは珍しいRMが、今日は2台、砂にまみれて目の前を加速していく。1台は全日本レディースの國部選手。テーブルトップを跳び越えてから最終コーナーまで、スタンディングで走り抜ける姿は、さすがの一言。真似したくても・・・できそうにない。これ以上、ここに居ると・・・ryoの身ぐるみ剥がして、KXに乗り出してしまいそうだ。

激走から戻ってきたみんなを労うのもそこそこに、EXC-Rに跨り“ホームコース”を後にする。姿を消した“魔法の券”のおかげで走れはしなかったけど、ひさしぶりに心はアツくなった。受付のsaitoさんに左手で挨拶を投げてからは、バックミラーに視線を落とすことなく、真っ直ぐに走り続ける。寄ろうと迷ったお店も、あっさりと通過。駐車場がいっぱいだったから?それとも土曜日で大きいお姉さんがいないから?どっちにしても、右に出したウインカーを引っ込めて、再び直進を始める。風の流れにEXC-Rを乗せると、火照ったココロが涼やかに落ち着いていくようだ。“鈍ら”になる前に・・・「来週はどこで走ろう?」。スタンディングでアスファルトの上、気持ちが高まっていく。