森にも行くけど・・・

昼休み。太陽は頭の真上にあって、足下に、濃くて小さな影を映す。梅雨の“中休み”と言うには、あまりに強くて激しい真夏の陽射しだ。アスファルトからの照り返しと、パーキングに入ったばかりのクルマから湧き上がる熱波・・・ビルとビルの隙間に見える青色は、もっと広いところで思いっきり仰いでみたい。波音が寄せては消える、そう、夏の海辺のようなところで・・・。

眩しく灼けた砂。よしず張りの海の家。うねって走る白い波・・・昨日も今日も、同じ時間に同じ想いが繰り返される。「ああー、海に行きたぁー」。暑くなったら冷たい海で体を冷やして、少し波と遊んではそのまま海の家でゴロ寝。濡れた肌が海風にさらわれて、かさつきながら乾いていく。下にした腕や背中には、ビニール製のゴザの目が、びっしりとへばり付いている・・・。

大洗ほどじゃないけど、寂しくないほどに人が集まる「大竹海岸」。茨城の海は、外海らしく開放的で、水の冷たさが素肌に気持ちいい。今年も遊びに行けるのを楽しみに、午後のふやけたアスファルトを踏みしめていく。あと二日で7月、もう“夏休み”の季節だ。