ピンピン!そして、新しき好敵手!?~catch-up 4/4

小さく回る気はなさそうだ。インからアウトに、RMの前を横切るCRF。そのリヤタイヤを、RMのフロントタイヤが掠めていく。交差したラインでスネークの入口に向かう二台。アウトを回ったRMは、すでに直立して加速状態・・・斜めに寝たままのCRFは、まだスロットルを開けられないでいる。ここでもインを奪うつもりのざりままが、そのまま左コーナーへ・・・コーナーに入る手前の短い直線を加速して、RMがCRFを追い抜く。ざりままに、ようやく黄色の車体を見せることができた。

先にスネークヒルを下るのは、RM。すぐ後ろにCRFの排気音が続いている。2連ジャンプを跳び越えて、フィニッシュテーブルへはアウト側から加速して入る・・・つもりだった・・・。軽めのブレーキターンで向きを変えたRM85L、その目の前に#113のCRF150RⅡがイン側から出てきた。まだまだ諦める気はないようだ。油断していたわけでもないのに、あっさりと先行を許してしまう。ホームストレートに折り返す左コーナー。ここはアウトしか走らないけど・・・それでもインを譲らず、前を向いて走るざりままが、もみ殻を巻き上げて加速する。金色のルーストを浴びながら、その背後に付いて・・・さっきと同じ周回を繰り返す。

フープスの走りも変わらず・・・同じように斜めに攻めるざりまま。今度は驚くこともないから、その後ろに詰め寄っていく。さっきより少し縮まった車間を、バックストレートで完全にゼロにして、スネークの入口でざりままの前に出る。テーブルを跳び越えて、スネークヒルを上るときには、差が広がっていたはずだった。そのまま下って、今度こそ「跳んでやる!」と右コーナーのアウト側にRMのリヤタイヤを振り出した時だ・・・「あっ!また来やがった」。イン側にCRFをねじ込んできたのは・・・ざりまま!そのままアウトにはらんで、RMの加速ラインを塞ぐと、強気な背中を見せつけるように、フィニッシュラインを越えていった・・・。

<レースも後半、ざりままとの決着は・・・次回に続く>