ピンピン!そして、新しき好敵手!?~finale 2/3

YZは一台しかいない・・・#53を着けたmatunagaさんだけだ。灰色を基調にして朱色の模様が入ったTHORのウェアは、間違いない。matunagaさんだ。すでにお孫さんがいるのはokano師匠と同じ。このくらいまで走り続けている人は・・・どこか度胸が据わっていて、力みの無い上半身がかえって不気味に映る。後ろから来るざりままを引き離すには、ちょうどいい。いぶし銀の走りを追って、ホームストレートを加速・・・黄金色の路面が、RM85Lを後押しする。

2ストだからか、4ストCRF150RⅡのざりままとはライン取りがまるで違う。と言うより、RMがたどろうとするラインを、先に回っている感じ・・・アウトから鋭角に立ち上がって加速するYZ。同じ2ストマシンのRMが、少し遅れて同じラインを抜けていく。それでも、コーナーを越えるたびに近づいていけるのは・・・走り込みの時間が違うから。なにせ前回のイバMOTO以来になるmatunagaさんだ、その後ろに着いたままレースを終わらせるわけにはいかない。

レースも終盤、残りの周回はわずかだ。それをわかっているのか、速度が落ちてもタレた様子を見せないmatunagaさん。RMの接近に気づいてからは、徹底してインを固めて走る。伊達に年は取っていない。でも、疲れた体でインを守るのは、結構しんどいはずだ。時々YZが大きく揺れるのが、何よりの証拠・・・こんな時は、追う方に分がある。アウトを回ってはYZを揺さぶり、二人が並んでフィニッシュラインを過ぎた後だった・・・いきなり“幕”が落ちた。

<やっちゃったのは果たして?・・・次回に続く>