今日のお昼は・・・田町名物?!

透きとおるような茶色をしたデミグラスソースが、黄身まで火の通った目玉焼きからしたたり落ちている。真っ白な四角い皿は、縁が反り返るようにめくれていて、赤みの差した灯りを乗せていた。左端のレタスには、チーズを溶かしたドレッシングがかけられている。小振りなおはぎの形をしたハッシュドポテトが、同じドレッシングの上に丸くなっていて・・・目玉焼きの下にあるのが、主役のハンバーグ。“手こね”と言うだけあって、ざらついた挽肉がそのまま焼かれている。ふっくらと真ん中が膨らんでいて、ファミレスで見る平べったいハンバーグとはまるで違う。皿とハンバーグの間に敷かれているパスタは、よくある組み合わせ。それでも、細い麺にはしっかりと油が絡んでいて、照明の当たった曲線が、つやつやと光っていた。

先に運ばれていた、となりの“ネギ塩”ハンバーグに、箸が入る。真ん中より少し左端の膨らみを箸がこじ開けると・・・蒸し焼きされた挽肉のすき間から、肉汁があふれだす。「これこれ、これですよ!」と、ココに連れてきてくれたtetsuくんが、その肉汁をこぼさないように、一口頬張る。細くなった目を完全に閉じて、ゆっくり口を動かす様を横目に、デミグラスソースと目玉焼きの中心に、箸の先を当てる。そのまま、右手に力を入れて、ハンバーグごと半分に割り、その半分になった赤茶色のかたまりを、一口にできる大きさにちぎって、口の中へ・・・カリカリに焼かれた歯ごたえの下から、さっき見た肉汁が口の中に広がる。tetsuくんが「最強!!」と評した“デミ玉ハンバーグ”・・・ちょっとお高めだけど・・・間違いはなかった。