2011年最後のレース

砂町の交差点を突っ切って、真っ直ぐ南に下がっていく。田んぼの中、まだ、あんず色に染まる西の空に、富士山が黒く浮かび上がっている。弓を二つ並べたような特徴的な裾野が、地面と水平になるところまではっきりと見える。雲ひとつない、夕暮れ。地面にただよう、あんず色の上に、蒼い空がにじむ。反対色が自然に混じり合う、微かなひととき・・・南の空の真ん中あたりに、木星が大きくきらめいていた。Bongoの荷室には、3位の楯と、oneの2011spring modelの上下セットが乗せられている・・・泥まみれになった二台と一緒に・・・。

西からの風が強く吹いて、一本目のねばついた泥が嘘のように、コースは見る見るうちに乾いていく。これが愛すべきMX408だ。午前中最後の練習走行では、50ccマシンでさえ土埃を上げるほど、冬のMX408らしい、渇いた路面が戻ってきた。昨日の雨で当日エントリーを諦めた人には申し訳ないけど、これが“408 Magic”。午後のレースは、存分に走れそうだ。イバMOTO最終戦。出場するスーパー85/150クラスは、わずか4台・・・一人だけ表彰台を逃すことになるわけだから、もちろん気合は十分だ。ryoが居るから・・・mori-yanかtomobeさん、どちらかの前を走らなければいけない。

<次回に続く>