2011年最後のレース~その7

RMを暴れされることも無く、第二コーナーからテーブルトップジャンプを跳ね上がり、インフィールドへ。ただ、レース時間が経たないうちに“腕上がり”してしまいそうくらい、ハンドルを強く握りしめている。小さいコーナーを二つ越えてステップダウン。そして、その後の右コーナーは・・・フロントからすくわれて、ヘルメットを路面に打ちつけた記憶が、いつまでも邪魔しているのか・・・知らないうちに左側に車体を振って、外側のバンクいっぱいから“可愛い”テーブルトップを跳んでいく。ここで、後ろから聞こえる排気音が、一気に近づいてきた。アウトを使って、時間も無駄に失って・・・そんな事しているのは、ワタシとRMの組み合わせだけらしい。

ひときわ強い風がフィニッシュテーブルの“トップ”を吹き抜けて、砂塵が軽く宙を舞う。二周目。背中に感じる“追い風”もかなり強くなってきた。「あそこは自信あったから」ゴールした後でmori-yanがそう話したのは・・・ステップダウンの先の右コーナー。アウトにはらんで、一瞬座った姿勢から短く加速、コブのような斜面を跳び出すRM85L・・・その鼻先に、右からCRF150RⅡが跳び込んできた。mori-yanだ。ここで順位を一つ落とす。前に出ると、必ず車体が暴れ出すmori-yan。ただ、さすがに“職業ライダー”、マシンを破たんさせることは無い。練習走行ではしてやられていたから・・・スネークに入るまで、CRFの背後を執拗に追いかける。

<次回に続く>