これがホントの走り初め 4

<2/14の続き>

週の初め、月曜日から火曜日にかけて続いた雨が、コースの至る所に残っていた。三コーナーの立ち上がりには、コース幅いっぱいに茶色く水たまりも広がっている。その水たまりを抜けるステップアップジャンプで、黄旗を手にmachi-sanも苦笑いだ。さすがのCRFでも、思ったようには走れない。速度が上がらないから、車体に泥がこびりつくばかり・・・ただでさえ重たい車体が、さらに鈍くなる。すべる路面に気持ちを乗せられないまま、三周回って、逃げるようにコースから離れていった。

ざりままが「大キライ!」と叫ぶ路面に、MX408の常連たちも動きが鈍い。泥だらけで帰ってきたCRF150RⅡを見ては、「午後からかなー」と自分のトランポへと戻っていく。コースを走るのは、関東選に向けた本気の連中だけだ。プラスチック製のしゃもじで、フェンダーの裏やステップ周りの土を掻き落していると・・・iguchi師匠がヘルメットを被って、CRFのキックペダルを踏み下ろしていた。蛍光色のヘルメットに陽が差して、眩しく光っている。「そうこなくっちゃね」待ちに待ったCRFでの手合わせの始まりだ。

<つづく>