これがホントの走り初め 11(完)

気持ち早めに上がったからか、それともくたびれているだけなのか・・・パドックに戻ってからの二人は、動きが鈍くて弱い。クッキーのしっぽだけが、お構いなしにバタバタと音を立てている。「午前中と全然違うね」CRFを積み込む荷台を片付けながら、師匠がぽつり。コース脇のmachi-sanには「勢いが違う」ように見えていたらしい。やっぱりRMに跨がっている方が、うまく走れているようだ。悪い気はしない。おかげで、肩はもちろん、肩甲骨の後ろから背中、腰までがひどい筋肉痛。太ももの内側も痛くて、このままでは“かけ足”もできない。走り込みが足りないせいだろうけど・・・寒い冬は、ずいぶんと情けない。

二月も半ばになろうとしている晴れた土曜日。陽が西へと傾いていく。本当の“走り初め”になった今日、心残りと言えば・・・saitoさんのチェッカーを受ける前に、パドックへと引き返したこと・・・。まあ、これから先、何度も見ることになるんだから・・・“初め”ぐらいは良しとしますか。スネークヒルの上、背の伸びた竹林に邪魔されて・・・パドックには、もう、陽が届かなくなっていた。