まぶしくて、ぜいたくな午後 2

昨日、2時30分を過ぎてから、いきなり雨に打たれたコースには、10時を過ぎているのに走るマシンがほとんど見えない。洗車場に溜まった泥を、高圧洗浄機の先で吹き飛ばしているsaitoさんに窓を開けて手を上げる。「受付、後でイイですかぁ」と、勢いよく飛び散る水流に負けないように、大きな声が返ってきた。もちろんだ。ホームコースらしい出迎えをくぐり、受付を素通りして、ねちゃっとしているパドックをフラフラと奥まで進んでいく。そう、“酔いどれ”エースのギター・ソロのように。

陽射しは、高いところから注いで、細かくちぎれて水たまりに反射している。一週間後にkidsのレースが控えているから、パドックの手前側、半分では、頑張る子どもとその二倍の大人がガチャガチャと動き回っている。その先の乾いた辺りに陣取るMC組の外れまで、ゆるくハンドルを動かしていくと、軽トラックにKTM85SXの組み合わせが白く浮かぶように光っていた。uchinoさんだ。まだその橙色のマシンを二台に乗せたままだから、「さすがに練習熱心!」と感心してはいけないのかもしれないけど・・・。

<つづく>