願わくは

農道を抜けて、利根川を渡る国道。右手の鉄橋に、常磐線が並行している。二車線の左側で、Bongoが前を走るクルマに追いついた。その白いセダンの前に、看板を背負った普通トラックが一台。きっちりと制限速度の中で走っているから、取手駅を前に減速中の常磐線にも少しずつ先を越されていく。橋には、まだ先がある・・・。右にウインカーを下ろして、1、2、3。Bongoのハンドルを右に回して、すっと車線を変更・・・そこから右足を踏み込んで、常磐線とトラックをまとめて抜き去る。橋の真ん中を過ぎてから、ウインカーを上げて、左の車線に戻る。すぐにもう一回、左にウインカーを出して、下にもぐり込むように、国道を降りていく。

道は空いていて、信号の喰い合わせも悪くない。それなのに受付に並んだ時には、いつもの8時30分を過ぎていた。よく見ると、前に居るのはmachi-san。おまけに後ろに着いたのは、igichi師匠のハイエース。子どもたちを詰め込んできたマイクロバスが連なるパドックの真ん中・・・その対面に、vanette、hiace、Bongoの順にトランポが並んだ。okano師匠のcarryは、到着が少し遅れているようだ。外に出ると、散水車がたっぷりと放水したらしく、コースから湿った土の匂いが流れてきた。朝から3クラス分けの先発はフルサイズマシンから。saitoさんの粋な計らいで、慌ただしさからも解放されて・・・HERO’S前、久しぶりに見る顔に声をかけて回る。空は雲に覆われていて、肌を灼く光は、うまく遮られていた。

<つづく>