イバMOTO 5

午前中は、20分の練習走行を3回。3クラス分けだから、40分おきに順番が回ってくる計算だ。フルサイズクラスの練習風景を15分ほど、スネークヒルの外側から眺めてから、そろって坂を下りて赤や青や黄色のマシンに散っていく。いつもの練習と雰囲気が違うのは、午後にひと勝負が待っているから・・・コースに入ると、気心の知れた仲、マシンが触れ合わんばかりに周回を繰り返す。「目標が決まると・・・速いよねぇ」同じ守谷RTの仲間が、okano師匠をそう評する。確かに今日の師匠は、レースに照準を合わせて、20分の間、ひとつも手を抜かずに走り抜けている。「今日は、オレも最初から跳ぶ気で来たから」ミニモトにはちょっと“勇気”が要る例のダブルジャンプを、のっけからバンバン跳び出すCRF150RⅡ。午後のレースが“サンデー”と“オープン”の混走なのがうれしくなるくらい、RM85Lの背後をずっと4ストの轟音が着いて回る。チェッカーを受けて、パドックに帰って・・・フルサイズマシンが走り始めるまでの20分。イスに体を預けるワタシの横で、コース脇で見ていたryoにジャンプの具合を根掘り葉掘り聞きまくる・・・この“向上心”、師匠と呼んで慕う所以だ。3回目の20分が終わって昼休み。雨が降るどころか、見上げる空には青が差してきていた。

<つづく>