軽二輪で行こう 2

『U4』Under 400、昔で言う“中型二輪”を主に扱う、一風変わったバイク雑誌だ。大型二輪免許が教習所で取れるようになってから、メーカーもメディアも大型バイクばかりをかわいがり、手間のかかる軽二輪は、いつしか蚊帳の外に追いやられていた。2ストマシンが消えてからと言うもの、それは見事なぐらいに二次曲線的な加速を見せる。思わず手にしたのは、「軽二輪で行こう」と特集が組まれていたからだ。“250cc”で育ったワタシは、リッターバイクよりも何よりも、”車検のない”気軽なこのクラスがやっぱり忘れられない・・・。

カワサキやホンダの頑張りで、だいぶ“昔”を取り戻しつつあるようだ。そこにスズキがGSR250なんて言う、おもしろいマシンを持ち込んできた。努力は認めるけど、相変わらず「もう一息」な意匠は、中国製だからか、それともスズキだからか。それでもエンジンを回してみたい気にさせてくれるのがスズキのいいところ。国内のラインアップにはないけど、YZF-R15はGSR250と対照的。ヤマハらしさあふれる生粋のレーサーレプリカだ。このところ文庫本ばかり手にしていたから、右手も軽やかにページを送る。「これでツーリングに出たら・・・」気になるバイクの写真に目が止まると、それぞれにまたがって、山並みを駆けてみる。眩いビーナスラインに映えるKTM200DUKEのページが、一番長く開かれていた。

<つづく>