Re: boot!? 2

<9/9の続き>

西の空が濃い紫色になって、夜が近づいてくる。駐車場には白のステップワゴンが一台だけ。日曜日だからか、この時間のwestwoodは、がらんとのんびりしている。その横に、ぴったり平行になるようにbongoを停める。ryoはまっすぐ車両部へ、ワタシはwestwoodの店内へ・・・アルミサッシの引き戸を開けて、左と右に分かれていく。真横からカラダを見ると、幸せな毎日がよくわかるkubo-chan。その隣で、大きなお姉さんが笑っている。二人が同じ視界に並んでいるのは、しっくり落ち着いて・・・いい感じだ。そこにコースから戻ったsaitoさんが割ってきて・・・他に客も居ないから、ひさしぶりにくだらない話で盛り上がる。コースの上とは明らかに違う、ゆったりした時間が過ぎていく・・・ここの、この感じ。変わらない雰囲気に、とても和やかな気分になる。

そこへ、今度はryoが入ってきた。こちらも、何だか笑顔。どうやらkunoさんから“許し”が出たらしい。春から半年以上乗らなかったバイクに、堂々と乗れるのが少しうれしいようだ。「ワンコインモトクロス」を手始めに、モトパーク森での練習、そしてイバMOTO最終戦出走の許可も取り付けてきて・・・かなりご満悦だ。今日付いてきた理由のほとんどが、この“解禁”にあったわけだから、うれしくて仕方がないだろう。ホッとし顔で大きいお姉さんやkubo-chanと一緒に、時々大きな声を上げては笑いだす。しばらくしてsaitoさんが“上がる”のと同時に、その輪は崩れ、二人で店を後にする。kunoさんに礼を言って、だらだらと外に出ると・・・社長を入れた4人が対角線上に立って、12年モデルのKX85Ⅱを肴に、大人の会話を始める。空の紫は漆黒になろうと、淡く光を絞っていた。

<つづく>