Re: boot!? 5

最後の15分は、約束どおりにokano師匠と一緒に出ていく。一本前の30分を取りやめて、たっぷり一時間半、カラダを休めたせいか・・・並んでスタートしてすぐに仕掛けてきた。ホールショットのRM85Lを、続くコーナーのイン側に車体を潜り込ませて、かわすCRF150RⅡ。相変わらずインを回らせると巧い。第三コーナーと言えばいいのか、第二コーナーなのか・・・ともかくテーブルトップにつながる左コーナーをアウトいっぱいで回って、okano師匠を右斜め後ろから追い上げる。師匠、唯一の弱点が、続くフープスだ。テーブルトップの斜面を下りながら、目の前でCRFが交差。そのまま、右端の一番段差が緩いラインに入っていく・・・なかなかの進入速度だ。最後になって息をつくものの、あっさりと交わせるほどの速度差は・・・無い。そこから高速の左コーナー、バックストレート、そして中速の左コーナー。インをビシッと締めて走る師匠には、付け入る隙が見つからない。ロングテーブルトップも逆バンクからのダブルジャンプも、遠慮なしに跳び出していく・・・。

前に出すと厄介なところは、nagashimaパパにそっくりだ。色気を出して、アウトにラインを取ると、その分確実に置いていかれる。だから、“金魚のフン”みたいに付いて回るだけになって・・・どうしても前に出られない。イバMOTOと同じ駆け引きが、okano師匠相手に続けられる。傍で見ているryoも、スパインの頂上で案外楽しそうだ。コースに注がれる視線が、だんだんと“仮想”の世界を追いかけ始める。「自分だったら、このラインで、こう開けて・・・」ただ、哀しいかな、それを確かめる術が・・・今は無い。午前中、そのryoに“ダメ出し”されたニーグリップに気をつけて、最終コーナーを立ち上がる。おかげで、ずいぶんうまく回れるようになった気がする。緑色と白黒格子模様の旗を小脇に抱え、saitoさんがこちらに向かって歩いている。あと2週?ぐらい・・・イバMOTOの雪辱をここで!とばかりに、ホームストレートを全開で駆け上がり、CRFを射程内に入れたまま、短いストレートからテーブルトップを跳び、フープスへ・・・。

<つづく>