続 アラバスタに雨が降る 12(完)

午後2時。tohdohさんの後を追うようにして、コースへと出ていく。さらに一時間過ぎた路面は、確かに走れる。それも“何とか”ではなく、割に“しっかり”と・・・車体が暴れ出すのも、乾いた砂の上より優しいぐらいだ。フープスだって攻めて走れるし、ダブルジャンプも跳び出せる。時々、前かがみになってしまって、フロントタイヤがすくわれそうになるけど、それは走り方が悪いだけのこと。もしかしたら、午前中の二本目よりも楽しいかもしれない。試しにバクストレートを全開に立ち上がると・・・思った以上に速度が乗って、左コーナーの準備が間に合わない。インへ寄れずに、アウトバンクまで行ってから切り返すと、後ろから迫っていた子どもたちが、インのワダチに群がっていた・・・。

2時30分までの30分をきっちり走りきって、3時からは「ベスコン!」の路面を15分間たっぷりと味わう。走り始めて、もう5年・・・かつてない上等な路面は、“もったいない”くらいに楽しかった。