ひと月ぶりの・・・ 7(完)

okano師匠もiguchi師匠も居ない、ゆるめのMX408も、ニセmanabuが絡んでくれたおかげで、面白く走れた気がする。フルサイズマシンで関東選手権を渡り歩いているだけあって、コイツがなかなか手強い。さっさと見切りをつけて「こっちに戻ってくればいいのに」・・・そう捨て台詞を残し、ひと月ぶりに味わう腕のハリと関節がギシギシするカラダをBongoに押し込んで、ひとりコースを出ていく。

ハンドルを握る腕に、うまく力が入らない。途中で店に寄る体力も、気力も無くなっている。うつろな瞳が前を見つめて、ただただ帰り道をたどっていく・・・知らぬ間に国道6号線を抜けて、いつもの農道を走っていた。西の空に太陽が、雲ににじんでいる。陽射しがその雲に、短い虹を映し出す。何かの吉兆だろうか・・・その前を常磐高速が、まっすぐ一本の線のように横に引かれている。右から左へ・・・上り車線には、三連休を楽しんだクルマが溜まっていた。今のワタシと同じく、心地良く疲れて、だらだらと。