初レース! 2

マシンを二台に、二人分の荷物。助手席にはryoを乗せて・・・Bongoが重たそうに工業団地への坂を上る。いつもと1時間違うだけなのに、アスファルトの上はとても静かだ。当日受付は7時30分から・・・その10分前には、いつもの細い坂道を下って、最後のあぜ道からコースへと右に回り込む。遠くからでも、タイヤメーカーのテントやのぼりが色とりどりに目立っていて・・・いつものイバMOTOにはない、緊張感のただよう朝が、そこにあった。

パドックには、地面に引かれた白線のとおりに、トランポがびっしりと埋まっている。そんなところに、こんな時間に入ってこられるのは・・・Bongoの停まる場所があるから。「コンテナの横を確保しました。うちの給水タンク置いておきます」・・・さり家の二人に感謝だ。受付の裏手にある青いコンテナ、その脇を“DUNLOP”のビニールテープが四角く囲い、その中に透明の水タンクが置かれている。頼りない細いビニールを思っていただけに、何となく心が弾む。そのビニールの結び目をていねいにほどいていると・・・礼を言うべき一人、ざりままがこちらに歩いてきた。

<つづく>