初レース! 11

<11/20の続き>

ここまで、ずっと悪くない流れだったのに・・・気がつけば集団に飲み込まれていて、machi-sanが「最後から4台目!」と教えてくれたとおり、見知らぬ連中の巻き上げる砂塵を浴びまくることになった。第1コーナーに、KXをねじ込んでいけるだけの空間は残されていない。いつもの10分でも大失敗なのに、わずか5周のレースでは・・・弱気がチラリと顔をのぞかせる。そんな気持ちに無理矢理フタをして、続く第2、第3コーナーで最初の勝負に出る。もちろんレースはまだ始まったばかり、団子になったマシンたちは、すぐ目の前に居る・・・。

レースになれば、すべてのマシンがコーナーのインにフロントタイヤを向ける。第2コーナーから第3コーナー、ちょうど逆にS字を描くラインに、それまで丸く広がっていたマシンが集まってくる。ひとり、そうしたマシンの列を離れて、第2コーナーの右端、浅いアウトバンクにKXを乗り上げる。日向のバンクは土もしっかりしていて、内側に溜まったマシンが何台か、左の視界から消えていった。そのまま第3コーナーの真ん中を狙って、左に急旋回。インからアウトにはらみながら、斜面にかかるマシンのすき間を、短いハンドルバーを左右に振って、すり抜けていく・・・。

これで、普通のスタートぐらいには戻せたか?テーブルトップジャンプを降りて視線を起こすと、先頭のマシンがフープスの中盤を過ぎようとしていた。

<つづく>