地獄の獣神 ~番外編 1/2

<10/7の続き>

あの頃は良かった・・・じゃ哀し過ぎる。今が、そして未来が「一番良くなきゃダメだ!」。どこかで誰かが、そんなことを話していた。「新作を出しても、喜ばれるのは昔の曲ばかり」・・・アルバム『MONSTER』で、その憂鬱から解放されて、進行形のロックバンドとしての輝きを取り戻した我がKISS。前作『SONIC BOOM』以上にKISSらしいと前評判のとおり、どれも耳に残る新曲は、なつかしくて覚えやすい、それでいて瑞々しい音にあふれていた・・・。

オープニングにこそ相応しい“Hell Or Hallelujah”は、のっけから口ずさめるリフと、自然とかかとで調子を刻み始める曲調がイカした、一番のお気に入りだ。次のイバMOTOからは、コースにコイツが流れるように頼んでいる。インタビューでも、しきりに「リフ」という言葉が出てくるくらい、トミー・セイヤーのギタープレイを印象的に押し出している『MONSTER』。どれもが“新しい”曲に聴こえてくるのは、その彼の指先によるところが大きいのかもしれない・・・。

<つづく>