年の初めに・・・終わり良ければすべて良し! 4

<1/14の続き>

年の初めからフッ飛ぶのは・・・さすがにゲンが悪い。一本目は軽い雰囲気の中、数周で終わった。アタマとカラダがうまくないのは、正月ボケと寒いのと、食べ過ぎた“たるみ”が見事に結集したからか・・・ただ、そんなダラけた走りでも心拍はそれなりに上がって、指の先までアツい血が届くようになった気がする。少ししなやかになったカラダを、また凍えさせてしまわないように・・・すぐにヘルメットを手に取り、二本目へと気持ちを向ける。見ればYZ85はコースの中・・・ちょっと予感めいたものが、VFX-Wに包まれたアタマに浮かんできた。スターティンググリッドの前で一度KXのエンジンを止めて、コースからまばらに届く音に耳をすます。乗り始めて間もない女の子がまたがるYZとは明らかに違う、吹け切った2ストの排気音が、スネークヒルの上、うっそうとした竹林にこだまする。その青いマシンが戻ってくるのを待って、左コーナーからホームストレートに立ち上がる動きと合わせるようにして、KXのスロットグリップを握り締め、クラッチレバーを一気に放す。ひとつの曲線に2台が近づいていって・・・先に第1コーナーを抜けたのは、nagashimaパパのYZ85だった・・・。

<つづく>