休日・・・。

空を鳴らすように、風が吹き荒れる。北風だ。

外が明るくなっても、布団を被ったまま。雨戸を叩く音が聞こえないようにして、まどろむ・・・。今日の“練習”は無し。どこまで寝ていても、誰に気兼ねすることもない。ホントの休日も、たまにはイイものだ。仕事の日には起こされてしまう時間に、いちど覚めた目をもう一度閉じて、二度寝・・・途中、「強風で特急スペーシアに遅れが出ています」という東武鉄道からのメールで、何度か目を開けたけど・・・そのまま起き上ることはしなくて、9時を過ぎて腰が痛くなり始めるまで、ベッドから這い出ないでいた。それでも階段の下のほうから、シロとネロの騒ぐ声が届いてくる頃になると、そうそう深くは寝ていられなくなる。雨戸のない、出窓に引いたカーテンの細いすき間も、明るくタテに光っていた。

ゆっくりと掛け布団を剥いで、フローリングの上に素足を落とす。すぐに足の裏になじむほどの冷たさは、木の床らしい感触だ。スリッパのありかを確かめるようにすべらせて、左右間違えないように足を収める。その音を聞きつけて・・・階下の声が、いっそう高く大きくなった。急ぐこともない“休日”だ、グライダーが飛んでいなければ・・・江戸川の河川敷にでも連れていってやろうかな・・・。